
アマゾンが提供するawsのクラウドサーバーサービスは高いレベルで作り上げられているので簡単かつフレキシブルに運用できることが知られています。ただ、運用するときのリスクを低減するための対策を立てなければならないのも事実です。
ネットワーク監視は特に重要ということが知られていますが、なぜ運用のために必要なのでしょうか。
awsの導入と監視を検討するときに知っておきたいマネージドサービス
awsの契約について理解しよう
ネットワーク監視が必要な理由について納得できるようになるためには、awsの契約について理解することが欠かせません。awsではアマゾンが構築したサーバーのうちの一部を割り当ててもらえる仕組みになっていて、そのサーバー領域を自由に使えるのが特徴です。
サーバー内で領域が固定化されているわけではないのも特色でしょう。クラウドサーバーとして運用されていることから、多くの企業が同じサーバーを利用しています。その状況に応じて、パフォーマンスが低下しないようにサーバー全体の中でどの領域を各ユーザーが使用するかをアマゾン側が適切に配分するように管理をしているのです。
このようなサーバー全体を考えたリソースの割り当てについてはアマゾンが対応してくれる契約になっているので、提供されるサーバー領域は常に高いパフォーマンスを保てる状況にあると考えられるでしょう。しかし、アマゾンはユーザーに割り当てたサーバー領域の内部については一切触れないことを明言しています。
その領域の運用については全てユーザーが行わなければならない契約になっているのです。そのため、安定して高いパフォーマンスを維持できるように領域内の管理をするための体制を整えて運用しなければなりません。ネットワーク監視はその基礎的な部分で不可欠なものとなっています。
ネットワーク監視の主な目的
awsで割り当てられたサーバー領域の運用でネットワーク監視が必要な理由は、ネットワーク監視の目的を確認してみると想像しやすくなります。ネットワーク監視は使用しているネットワークでどのようなトラフィックがあるかを確認していくのが主な目的で、明らかに通常とは異なるトラフィックがあったときに問題がないかをチェックするのが重要な業務です。
また、トラフィックが混雑してしまっているためにパフォーマンスが低下してしまうこともあるため、割り当てられたリソースを適正配分することによってトラフィックの混雑を緩和するのも求められている役割です。このような対応を常に行い続けることによってユーザーのネットワーク利用に関する満足度を高く維持することがネットワーク監視の目的となっています。
細かく見ていくと他にも重要な要素はありますが、基本的には安定して誰もが満足して使えるサーバー環境を維持するのが業務だと考えると良いでしょう。
セキュリティーについても対応が必要
ネットワーク監視の目的としてもう一つ押さえておきたいのがセキュリティーに関する対応です。awsではサーバー全体に関して充実したセキュリティー体制を整えているので外部から侵入されるリスクはあまりありません。
ただ、個々のサーバー領域についてはアマゾンが管理する範囲を超えてしまっているため、もしかすると外部から侵入されて情報が漏洩する、あるいはウイルスなどが侵入してくるといったリスクがあります。そのリスクを低減させるためには割り当てられたサーバー領域のセキュリティーを高めることが必要です。
ネットワーク監視をしていると通常は見られないようなトラフィックをリアルタイムで確認することができます。一般的な日常業務をしている限りでは出てこないようなネットワークトラフィックが検知されたときには外部からの侵入があった可能性を疑うことになるのが通例です。
たまたま業務上、普段とは違う使い方が必要だったというケースもないわけではありませんが、外部からの不正アクセスやウイルスの活動が原因になっている可能性もあります。そのリスクが確認された時点で調査を実施し、被害が拡大する前に対処することができる点でネットワーク監視はセキュリティー対策として重要になっています。
監視をするための三つの方法
ネットワーク監視をするときにはどのような方法が良いのかと悩んでしまうこともあるでしょう。一般的な方法が三つあるので、どれが現場に合っているかを考えて導入するようにしましょう。一つ目は社内エンジニアを起用してリアルタイムでの監視体制を整える方法です。
awsの構成に詳しく、サーバーやネットワークについてのノウハウもあるエンジニアでなければ適切な対応ができないでしょう。そのような有用なエンジニアを確保するのは大きな課題ですが、新しい人材を確保する、社内のエンジニアを教育する、フリーランスエンジニアに委託するといった形で対応することが可能です。
二つ目の方法は自動化によって対処できるようにする方法です。ネットワーク監視の大半はこのような状況でこう対応するといった一対一の関連付けができます。それをプログラムにしてしまって自動的に対応できる体制を整えるのは合理的な方法でしょう。
それができるエンジニアを起用するか、外部委託をしてプログラムを作成してもらうことが必要です。三つ目は外注によって対応できる体制を整える方法で、awsに特化したサービスをしている業者も多くなっていることから利用しやすくなっています。
ノウハウを持っている業者に委託できればスムーズに適切な監視体制を整えられるので検討してみる意義は大きいでしょう。
現場に合った方法を選ぶのが肝心

三つの方法があるとなるとどれを選ぶべきかで悩んでしまいますが、ベストな選択肢は現場ごとに異なります。どのようにしてawsを運用するか、使用するユーザーがawsを介して何をするかによってネットワーク監視で何を重視すべきかが違うのです。
現場の状況をまずは把握してawsを導入したときの運用のあり方を考察し、どの監視方法を選ぶのがベストかを検討するようにしましょう。
ネットワーク監視をして安心して運用できるようにしよう
awsの運用をするときには安定してサーバーを利用できるような環境を整えるのが必須です。ネットワーク監視をしてトラフィックを円滑化し、リソースの適正配分をすることがパフォーマンスとユーザーの満足度の向上につながります。
不具合による業務停止のリスクを低減させるためにも適切な体制を整えて監視するようにしましょう。
参考元『CloudCREW』https://managed.gmocloud.com/managed/